友引


 先日の事ですが、ご葬儀の打ち合わせをさせていただいている時に、ご遺族から"ある質問"が飛び出してきました。

 「葬儀の日が友引ですけど、火葬場は友引の日でもやっているのですか?」そう聞いてこられたので、「広島の火葬場は一月一日・二日と秋分の日以外は開いていますから大丈夫ですよ。」とお答えしました。

 すると今度は、「友引の日に葬儀をしていいものなのですか?お寺様はご了承してくださるでしょうか?」とおっしゃり、友引の日にご葬儀をされることを、とても気にしておられるご様子でした。


 少しお若い世代の方にはピンとこられないかもしれませんが、一昔前までは"友引の日には葬儀をするべきではない"という考えが一般的でした。

 その理由はご存知の方もおられると思いますが、"友引"という字が"友を引く"と書くため、誰かがあの世へ一緒に引っ張られていくかもしれないと考えられていたからでした。

 しかし、この"友引"という字ですが、実は本来は"共引"と書きます。

 その意味は、"共に引き合う"と書いて"引き分け"を意味する言葉です。

 だから友引の日に葬儀をするのは全くおかしいことではないですし、宗教上も全く問題ないのです。


 そしてこの"友引の日に葬儀をしてはいけない"という慣習を否定しておられるのが、浄土真宗のお寺様です。

 浄土真宗の教えに"即得往生(そくとくおうじょう)"という教えがありますが、それは「阿弥陀仏を信じて念仏を唱えれば、生が終わるとき直ちに極楽に往生できる」というもの。

 つまり人が亡くなれば、その瞬間に阿弥陀様のおられるお浄土に生まれ、その時には既に仏となって我々を導く働きをしてくださっているという事。

 つまり仏となった故人が誰かをあの世へ引きずっていくことなど、浄土真宗をはじめ仏教全般においてもあり得ないという事です。


 日々の生活の中でも、何気なくやっている行動や、ただ何となく周りに流されてやっていることなど、あまり深く考えず惰性で行動したり物事を決めたりしてしまう場面というのが、私たちにはたくさんあると思います。

 今一度立ち止まって自分の行動や決断を振り返り、「果たしてそれは、自分の意思で決めたことだろうか?」「単に周りに流されているだけだったり、周りに合わせて無難に済ませようとしているだけではないだろうか?」そうやって自分を振り返ることも、必要かもしれませんね。

 周りに惑わされず、「自分の人生は、自らの足で歩く」という意識を常に忘れずに生きていきたいですね。



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